「ねぇ…なんて言って断ればいいかなぁ?」
「えっ?断っちゃうの?」
「…うん」
「うーん…なんだろ?
フツーに「ごめんなさい。」でいいんじゃない?」
そんなもんかな?
そんなんで相手の人、傷付いたりしないんだろうか?
「でも、どんな人か知らないけどさ、話くらい聞いてあげたら?
いくら白鳥でも男子と話したこともないとかじゃないでしょ?」
「う…」
「ないんかい!?」
「いや!なくはないよ!
小学校は共学だったし!
「ちゃんと掃除やって」とかくらいは…」
私が言うと、あずぴょんが溜め息を吐く。
「白鳥の処女っぷりは筋金入りだね~」
それ、どういう意味?
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴る。
あずぴょんが自分の席の椅子を引きながら言う。
「ホームルーム終わったらもっかいおいでよ。」
「うん…」
ちょっと後ろ髪を引かれながら私は教室に戻っていく。
* * *

