「帰りに、隣の上りホームで。どうかな?」



彼がすらりと長い指で線路を隔てた隣のホームを指差す。



あゎゎゎ、どうしよう…

何か応えないと…



でも、「はい。」とか言って「お前じゃねぇよ。」とかなったら流石に恥ずかし過ぎる…


彼が私の顔を覗き込む。

やっぱ私?間違いない?

恐る恐る彼の様子を窺う。



眼が合うと再び彼が微笑んだ。

爽やかさに目眩がする…



(うわぁ…)



こんな時どうしていいか、彼氏いない歴=年齢どころか男の子の友達がいたこともない私には分かるはずもなく…