誰かが君に恋してる。~純情男子の恋の傾向と対策

空いた座席に酒井と二人、腰掛ける。

何となく黙りこんでいるうちに次の駅に着く。

菊女の制服の女の子たちがちらほら乗ってきて、思わず俺は緊張してしまう。

見回したが彼女はいないようだ。



再び電車が走り出す。

俺と酒井はまた黙っていた。



窓の外を流れる景色を眺める。

気持ちを無にしたかった。

悪い想像ばかり浮かんでしまいそうになるから…