「腹減ったし、とりあえず今日は帰っか。」

酒井がバッグを担ぐ。



今日から半日授業だったのだけど、昼食返上で付き合ってくれた二人には、なんだか申し訳ない。



「冷徹酒井には分かんねーだろうけどさ、ピカルは天使ちゃんのこと考えただけでパニクっちゃってんだよ。

しょーがねーよ。なぁ?」

的矢がフォローしてくれて、ぽんぽんと俺の肩を叩く。



「ま、ピカルはなんか良い台詞考えて来いよ。明日添削してやるから。

宿題な!」

「…ごめん。」



俺たちは教室を後にした。

     *  *  *