「じゃ俺が天使ちゃん役代わるか?」
「的矢じゃ余計ダメだろ。
こんなガタイのいい天使ちゃんとか、ウケるわ。」
「…どっちでも変わんねぇよ。」
「なんか言った?ピカル。」
「いや…」
朝、俺の気持ちを聞いた酒井と的矢に後押しされて、俺は彼女に告白することに決めた。
決行は3日後の終業式の日。
この日が実質的には俺が学校に通う最後になる。
最後のチャンス─
初めて逢ったその日から今までの想いを全部彼女に伝えるんだ。
毎朝の7分間、名前も知らない彼女がこんなにも俺の気持ちを暖めてくれていたこと。
彼女自身も気付かぬうちに、愛おしさや切なさ、いろんな初めての感情を俺に教えていたこと。
そして
これからも彼女を想いたいこと。
できれば…
彼女の傍で…

