天使は時々教科書から顔を上げ、確認するように窓の外に眼を遣る。

そして少し眩しそうに大きな瞳を瞬かせる。

そんな様子さえ可愛い。



時々前のページを捲ったり、細い指を口元に当てたり。

その動作一つ一つを眼で追ってしまう。



俺より年下だろうか?

ふんわりとした頬が少し幼く見える。



俺は息をするのも忘れて彼女に見入っていた。