「今週末から冬休みかぁ…」
窓の外の冬空を見上げて何となく言うと、
「俺らには関係ねーよ。」
と的矢が返す。
「あ、でも自由登校になって通学の手間がなくなるのは楽じゃない?」
酒井はそう言ってからはたと思い出したように
「あぁ、ピカルは通学があった方が良いのか。」
とにやにやして続けた。
「う…」
つい顔が熱くなる。
「どうすんの、ピカル?
天使ちゃんに告っちゃうの?」
「…んっ!」
口の中のものをうっかり飲み込んで、胸に詰まりかけた。
「もう一生逢えなくなると、言っとかないと後悔すると思うぜ、やっぱ?」
俺が苦しんでるのを尻目に的矢が言う。

