「ふうちゃん、帰ろ」


いつものようにふうちゃんの席に迎えに行けば、


「うん」


にこっと、笑う。


その笑顔ときたら破壊力が抜群。


一緒に学校を出ると、ふうちゃんの手を握った。


「寄って帰る?」


「うんっ!こなちゃんの新作買いに行ってもいい?」


また出たのか、と思わずこぼした言葉にふうちゃんは怒ったらしく、


「またとか言わないで!」


と俺を睨みながら口を膨らましていた。