〜♪~〜♪ 信号が変わった音が耳に届くより早く足を踏み出した。 ここまで歩いた速さよりグッとスピードを上げて。 強く痛む左足に泣きそうになりながら。 「なあ、ほんと待てってお前はバカか」 横断歩道を渡りきったコンビニの角で、左手の手首を掴まれて立ち止まる。 「っ、バカじゃないし(三浦くんよりは)、手離してください。」