「…保健室行こっか。」 遠くの方で朝練をする運動部の掛け声が聞こえた。 「……はいっ…」 その声にかき消されてしまうような声で頷けば、先輩は私の方に背を向けてしゃがんだ。 …どういう意味なんだろう 私が画鋲の刺さった左足を庇ったまま立っていると 何か急かすように顔だけこちらに振り返る先輩。