「みんな登校してくるから行こう。俺高等部2年の桐原 葵。教室まで送ろうか?」 いつまでも座り込んでいる私を不思議に思ったのか、首をかしげている。 「え、っと、1年の観月 風香です。ハンカチまで借りてしまって…本当にありがとうございます。洗って返しに行きますね」 そう言って何も考えず立ち上がってしまったのがバカだった。 「いったぁ…!」