どうしていいか…

わからない。



このあたしの好きと言う気持ちを…

どうしていいか…

自分でもわからない。



気付けば瞳から最近流した記憶も無い物が…

一粒、一粒とあたしの瞳から流れ出てくる。



辛いのなんて…

報われない片思いだって…

わかっていたけど、目の前にする現実が

あたしの恋する気持ちを鈍らせた。



これ以上、ここに居るのも大きくなる気持ちが…

…辛いよ。

…悲しいよ。




そんな中…あたしの携帯の着着信が鞄の中から聞こえ、
慌てて電話に出ると…



「夕佳里?今どこ!?」


加奈子が少し慌てた口調で電話越しにあたしに問い掛けた。


そんな加奈子の声に心が一気に暖まったような気がした。



「…加奈子」



「夕佳里…?どうしたの?何かあった?」



鼻声で加奈子の名を呼ぶあたしに、
心配そうにそう問い掛けてくる。



「まだ麻生さんの家に居るの?」



「…う、ん」



「仕事終わってね…今、鈴木君と一緒にタクシー乗ってるんだけど、
あたしも一緒に降りるから一緒に帰ろう?
それまで居てね…」



ほんとうに心配そうに話す加奈子にまた溢れ出してくるあたしの涙。