「ご飯も食べて薬ものんだんだから少し寝た方がいいんじゃない?……あたしここ、片付けておくから」



「そうだな…少し寝る。後はよろしくな!後、何かあったら起こしてくれていいから」



辛そうに微笑んで…
ふらついた足で、寝室と思われる部屋へと消えて行った彼。



そんな後ろ姿をぼぉーっと見とれているあたし。



ずっとここに居れる訳じゃないんだもんね…


なんだか、今まで側に居た彼が全部…

夢の様だった気がする。



寂しいな…



彼を見送ると、キッチンに行き食器を洗い…
あっという間に片付けが終わった。



もう、あたしがここに居る意味もないんだよね。


お粥を作るのにこの部屋にも上がらして貰ってる様なもんだもんね。



それに…恋してると気付いたけど、

あたしだけだもん。


この想いは…



片思いって…切ないな。


あたしが幾ら彼の事を想っても振り向いてくれる事なんて…ないんだもん。



「…はぁ」




そんな想いで溜め息を付くと…


あたしの目にあるモノが止まった。