太陽に手を伸ばしても









頼斗から生徒会役員に推薦されたあの日から、気づけばもう何ヶ月もたっていた。



頼斗は生徒会長。

私は副会長。


リーダーシップのある役員のみんなを支えながら、と言うよりかは才能のあるみんなの足を引っ張らないように、目立たない程度に頑張っている。




今のところ、迷惑はかけていない、はず。

そこだけは本当に気をつけているから。


でも、そんなことにばかりかまけているのは、数いる役員の中で私だけだ。

周りのみんなは積極的なすごい人ばっかりだから、アイデアもどんどん浮かぶし、発言もいっぱいするし、学校中の生徒たちをまとめることができる。





だけど、私にはそれができない。


だから、みんなの邪魔にならないように、こうやって、大人しく、過ごしている。





小学生の頃からおとなしい方で、それこそ生徒会なんて縁のないものだとずっと思っていた。


なのに、こんな私を、学年一の人気者の頼斗が、生徒会に招き入れた。


全然目立たなかった私を、なんで選んでくれたのかはわからない。

こんな形で下手に目立ったら、クラスの、いや、学年中の、頼斗に憧れている女子たちからどんな制裁を受けるかわからない。


私は、すごく怖かった。