授業が終わり、僕が椅子に座っていると、近くに来た唯一の友人が呟いた
「助けてあげられなくて、ごめん」
僕は少し目を見開いた。友人、拓也は僕の返事を待っている。数秒遅れ、僕は明るく答えた
「別にいいさ。拓也が謝ることじゃないだろう。」
すぐに拓也の顔を見る。拓也はうっすら笑って、当たり前であるかのように僕の隣に座った。
「あ、わりぃ、トイレ」
彼が出ていくのを見届けると、僕は机のしたで強く拳を握った。