僕も一緒に落ちる。竜を見ると、少し、笑っているようだった。
それはなぜか、昔、仲の良かった友を思わせた。そんな、優しい笑顔。
 卓也は、池でもがいている。僕は、静かにおちていく。僕が動かなくなる。それは、もう怖くなかった。
僕が僕でなくなる、それがわかった。だって、足がなくなり、あの竜とそっくりな形になる。笑えてくる。なぁ、拓也、僕、ちゃんとお前の友達だったか?