私の母は昔から厳しかった。


物心ついた時には勉強勉強で、小学校も中学校も受験したっけ。


あ、そういえば幼稚園も私立だった。


まぁつまりそういうこと。


「ただいま。」


「優理菜、テストの結果どうだったの?」


帰るなりおかえりもなしにテストの結果を聞かれることにはもう慣れてしまった。


「点数は前よりあがってたけど、2位だった。」


「そう。じゃあ早く上がって勉強しなさい。」


「はい。」


私達親子の間では暗黙のルールがある。


それは、無理、嫌という言葉を使わないこと。


母のいうことは絶対で、必ず従わなければならない。


つまり私の人生は母によってコントロールされている。


こんな生活早く抜け出したい。