わかんない、だからってわかるのも怖い。 別れたくないし、仕事の邪魔にもなりたくない。 これからきっと、つわりが始まって 暁月に笑いかける余裕がなくなるかもしれない。 だけど不思議と、おろすという考えにもならない。 『1回してみようよ、な?』 「やだ」 『ダメだよ、ちゃんと病院にも行かなきゃだし、』 「別れたくない、」 泣くな、泣くなよ私。 震えるくちびるをきゅっと結んで顔を見られないように布団の中に潜った。 やだ、もう。ほんとに。