On The Bed Ⅱ 【短編】

『俺がずっとお前を見てたこと、気づいてるくせに』

……うそでしょ、信じられないんだけど。

私は藤本に背中を向けたまま、目の前の掛け布団に顔をうずめた。


すると、私の肩の上から藤本の腕が伸びてきて、そのまま彼の腕が私に巻き付いてきた。

心臓があり得ないくらい早く鼓動を打っていて、それがもう我慢しきれなく、小さな声で藤本の名前を呼ぼうとした。


「ふじも……」


すると、私の目の前にあった藤本の人差し指が私の唇を縦に塞いだ。


私も藤本も今はブレザーのジャケットを着ていない。ブラウスが頼りないほど薄っぺらくて、すぐ背中には藤本の胸がある。


……こんなの絶対にやばすぎる!