「それでね、もう・・・がね!余計なことをねー!」

そうやって顔を真っ赤に染め、ぷんぷんと効果音でもつきそうな具合に可愛いらしく怒る私の友達。その顔には言葉とは裏腹な、見ているこっちが恥ずかしくなってしまうような眩しい笑顔が広がっている。そんな友達をからかいながら、みんなで笑い合う。
今は休憩時間。いつもの仲良し4人組は、今日も机を囲み恋バナに花を咲かせる…
楽しい時間。それは恋バナのせいだけではきっとない。みんなだから、この4人だから・・・
そんな思いにそっと心を満たしながらも、心の一部は、今日もどこか違う場所を見つめているようで戸惑ってしまう。
だけど戸惑う一方で、またさっきとは違う心のどこかが、温かく満たされていくのを遠くから感じていた。