今宵の月のように

中学高校大学とその町で過ごした私は、就職先を都会に決めた。

もう20歳を過ぎたんだ。

いつかは親元から離れないといけないんだから。

就職を理由に上京することを話せば、両親だって許してくれるはずだ。

そう思いながら、私は必死の思いで就職活動をした。

そして何社かの都会の会社に就職活動をした末に、システムエンジニアの会社から内定をもらった。

何社か応募した末にもらった唯一の内定だった。

これで都会に行ける!

私もドラマのような華やかな都会生活が送れる!

おしゃれなカフェでモーニングを食べて、バリバリと仕事をして、仲のいい女友達たちと一緒に日替わりランチを食べながらおしゃべりをして、毎週金曜日は女子会と称してタラレバをつまみに語りあいながら朝まで飲み明かす。

合コンやお見合いパーティーに参加して、そこで運命の人を見つける。

そんな華やかな生活が送れることを、この時の私は夢見ていた。