今宵の月のように

事情があったとは言え、半ば強引に彼が家に転がり込んできたことがきっかけで同居生活が始まった。

勝手に転がり込んだくせに散らかり放題の部屋を見て掃除をしろだなんて怒鳴って――何日も掃除をしなかった私も悪いけど――半ば強引に掃除をさせたことに嫌な印象を抱いた。

ぶっきらぼうなくせにキレイ好きで、だけども面倒見がいい彼に恋をするのは時間がかからなかった。

今思うと、本当におかしな始まり方だ。

真っ黒な空を見あげると、そこに銀色の満月が浮かんでいた。

そう、全ては満月の夜から始まった。

「宮本さん」

「何だ?」

「月がキレイですね」

そう言った私に、
「…俺も」

宮本さんは照れくさそうに笑って答えてくれた。

☆★END☆★