お茶を飲み終えると、八重子はいった。
「二人とも、食事に付きあってくれてありがとう」
「おばあちゃん、ありがとう。今日は会えて本当によかった」
「私も同じよ。それで、志木さん。先ほどの話だけれど、改めて会食の場を設けさせてもらえないかしら?」
「はい」と透は返事をする。八重子は微笑んだ。
「連絡するわね。申し訳ないけど、私はここで失礼するわ。少し休みたいの。美鶴、またね」
八重子が食堂を出ていく。二人で見送った後、別荘を出た。車は海沿いの道をひた走る。終始無言のままついに区役所の駐車場まで来てしまった。
透は車を止め、運転席から降りる。美鶴は急いで透の後を追った。区役所の自動ドアが開く。その瞬間美鶴は透の腕にしがみついた。
「透さん! 待って、いかなでください。離婚なんてしたくありません」
人目も憚らず美鶴は叫んだ。すると透は「やっと、本音を聞かせてくれたね」そういって美鶴を強く抱きしめた。
「ごめんなさい、透さん。わたし、わたしっ……」
何から話せばいいのかわからなかった。ただ、後悔と安堵の気持ちがないまぜになって涙としてあふれてくる。美鶴は透の胸に顔をうずめた。
「大丈夫だから泣くな」
「……はい」
「歩けるか?美鶴。早く家に帰ろう」
透は美鶴の手を握りゆっくりと歩き始めた。
「二人とも、食事に付きあってくれてありがとう」
「おばあちゃん、ありがとう。今日は会えて本当によかった」
「私も同じよ。それで、志木さん。先ほどの話だけれど、改めて会食の場を設けさせてもらえないかしら?」
「はい」と透は返事をする。八重子は微笑んだ。
「連絡するわね。申し訳ないけど、私はここで失礼するわ。少し休みたいの。美鶴、またね」
八重子が食堂を出ていく。二人で見送った後、別荘を出た。車は海沿いの道をひた走る。終始無言のままついに区役所の駐車場まで来てしまった。
透は車を止め、運転席から降りる。美鶴は急いで透の後を追った。区役所の自動ドアが開く。その瞬間美鶴は透の腕にしがみついた。
「透さん! 待って、いかなでください。離婚なんてしたくありません」
人目も憚らず美鶴は叫んだ。すると透は「やっと、本音を聞かせてくれたね」そういって美鶴を強く抱きしめた。
「ごめんなさい、透さん。わたし、わたしっ……」
何から話せばいいのかわからなかった。ただ、後悔と安堵の気持ちがないまぜになって涙としてあふれてくる。美鶴は透の胸に顔をうずめた。
「大丈夫だから泣くな」
「……はい」
「歩けるか?美鶴。早く家に帰ろう」
透は美鶴の手を握りゆっくりと歩き始めた。


