到着したのは海沿いの邸宅だった。白い大きな門が自動で開くとそのまま車で中へ入り少し走る。玄関前で車を降りた。
「ここがおばあちゃんの家?」
「そうよ。本来は別荘なのだけれど、最近はほとんどここで過ごしてるの。さあ、中へ入って」
八重子に促されて二人で邸宅の中へ入る。大理石でできた広い玄関ホール。中央に置かれた大きな花瓶には華やかな生花が飾られていた。ホテルかと見紛うばかりな豪華さだ。
「おかえりなさいませ。奥様」
出迎えにきた家政婦らしい女性に八重子は「応接室にお茶を」と伝える。
「さあ、こっちよ」と八重子は玄関横にあるドアを開けた。美鶴は中へ入る。広い洋室にはソファーとテーブル。観葉植物がアクセントに置かれ一面のガラス窓からは海が一望できる。
「すごい。海がみえるんですね!」
美鶴は感嘆の声をあげた。
「素敵でしょ? ここから水平線に夕日が沈むのを見るのが好きなの。屋上に上がれば富士山も見えるのよ。この辺りのことは志木さんもよくご存知でしょう?」
言いながら八重子はソファに身体を沈めた。そして美鶴と透へも座るように促す。
「恐れながら。この辺りは以前から別荘地として人気のエリアですが最近では東京からの移住者が増えていますね。わが社も開発には意欲的ですが土地の買収が難しく手をこまねいております」
「そうね。あなたのお父様もここ一帯にリゾートマンションを建てたかったのよねぇ。私は頑として土地を売らなかったけれど」
そういって八重子は懐かしそうに目を細めた。
「なんの、話?」
美鶴は会話についていけず、二人を交互に見つめる。そこへ丁度お茶が運ばれてきて、八重子は「お飲みになって」と勧めた。けれど美鶴はそれどころではない。
「ここがおばあちゃんの家?」
「そうよ。本来は別荘なのだけれど、最近はほとんどここで過ごしてるの。さあ、中へ入って」
八重子に促されて二人で邸宅の中へ入る。大理石でできた広い玄関ホール。中央に置かれた大きな花瓶には華やかな生花が飾られていた。ホテルかと見紛うばかりな豪華さだ。
「おかえりなさいませ。奥様」
出迎えにきた家政婦らしい女性に八重子は「応接室にお茶を」と伝える。
「さあ、こっちよ」と八重子は玄関横にあるドアを開けた。美鶴は中へ入る。広い洋室にはソファーとテーブル。観葉植物がアクセントに置かれ一面のガラス窓からは海が一望できる。
「すごい。海がみえるんですね!」
美鶴は感嘆の声をあげた。
「素敵でしょ? ここから水平線に夕日が沈むのを見るのが好きなの。屋上に上がれば富士山も見えるのよ。この辺りのことは志木さんもよくご存知でしょう?」
言いながら八重子はソファに身体を沈めた。そして美鶴と透へも座るように促す。
「恐れながら。この辺りは以前から別荘地として人気のエリアですが最近では東京からの移住者が増えていますね。わが社も開発には意欲的ですが土地の買収が難しく手をこまねいております」
「そうね。あなたのお父様もここ一帯にリゾートマンションを建てたかったのよねぇ。私は頑として土地を売らなかったけれど」
そういって八重子は懐かしそうに目を細めた。
「なんの、話?」
美鶴は会話についていけず、二人を交互に見つめる。そこへ丁度お茶が運ばれてきて、八重子は「お飲みになって」と勧めた。けれど美鶴はそれどころではない。


