「車で来ているのでしょう?」
「はい」
「ここから十分くらいだからついてきてくださる?」
「はい」と透は言う。そして彼女の乗る黒塗りの高級車の後を透の車で追った。
「おばあちゃん。会長って呼ばれてた……」
美鶴は呟く。
「そうだな。……美鶴は母親の実家の事はなにも知らないのか?」
「知りません。ママは東京の出身としか聞かされていないから……透さんはなにかご存知なんですか?」
「実は、美鶴の母親の墓を探してもらった時に、実家の情報も入ってきたんだ。だが、俺にじゃなくおばあ様から聞いたほうがいい」
そういって透は口を閉じてしまった。


