凄腕救急医は離婚予定の契約妻を湧き立つ情熱愛で離さない

「帰ろうか」
「はい」
 車が走り出すと透は思いついたようにいった。
「美鶴も疲れているようだし、今夜の夕飯は俺が作ろうかな」
「透さんも疲れているのに?私が作ります」
「じゃあ、一緒に作ろうか。それなら早くできるだろう。風呂にも入ろうな」
「そうですね、ゆっくり湯船に浸かってください」
 忙しい透はシャワーで済ませることがおい。時間がある時こそ入浴して体を休めて欲しと思ったのだが、「美鶴も一緒に入るってことだぞ」と透は言う。
「私も一緒にですか?」
 美鶴は慌てて聞き返す。
「ああ。一緒にいたいっていっただろ」
「いいましたけど……」
 風呂まで一緒にと入っていないのだが。美鶴は運転席を見る。すると透は悲しげな顔を見せた。
「いやか?」
透はずるい。そんな風に聞かれたら「いやです」なんていえない。困ったそぶりをみせるが、美鶴は透に求められることが嬉しくてたまらないのだ。