「状態の悪い患者を売店へ連れ出すなんて何考えてるの? 仲村先生がその場にいたから助かったものの」
病棟の看護師長はそういって大きなため息を吐いた。あの後すぐ、主任である江口が呼ばれ美鶴と共に事故報告書を書き、師長室で今回の経緯を説明することになったのだ。
「申し訳ございませんでした。ほら、志木さんも」
江口にそう促され美鶴は静かに頭を下げた。
「申し訳ございませんでした。……あの患者さんは大丈夫なんでしょうか?」
「緊急のカテーテル治療が終わって、今はCCU(循環器疾患集中治療室)に移ってるわ」
「よかった」
美鶴は安堵した。あの後患者がどうなったのか気がかりで生きた心地がしなかった。
「よかった?本当にそうかしら。今回の事例は救命できたことが奇跡なの。患者はまだ予断を許さない状態なのよ? それがどういうことかわかってる? そんな濃い化粧してきて、ここは病院だってこと……」
「師長!」と江口が言葉を遮った。
「私たちの指導不足です。大変申し訳ございませんでした。今後はこういうことが起こらないようにいたします。それでは、失礼いたします」
もう一度頭を下げる江口に連れられるようにして美鶴は師長室を出た。
病棟の看護師長はそういって大きなため息を吐いた。あの後すぐ、主任である江口が呼ばれ美鶴と共に事故報告書を書き、師長室で今回の経緯を説明することになったのだ。
「申し訳ございませんでした。ほら、志木さんも」
江口にそう促され美鶴は静かに頭を下げた。
「申し訳ございませんでした。……あの患者さんは大丈夫なんでしょうか?」
「緊急のカテーテル治療が終わって、今はCCU(循環器疾患集中治療室)に移ってるわ」
「よかった」
美鶴は安堵した。あの後患者がどうなったのか気がかりで生きた心地がしなかった。
「よかった?本当にそうかしら。今回の事例は救命できたことが奇跡なの。患者はまだ予断を許さない状態なのよ? それがどういうことかわかってる? そんな濃い化粧してきて、ここは病院だってこと……」
「師長!」と江口が言葉を遮った。
「私たちの指導不足です。大変申し訳ございませんでした。今後はこういうことが起こらないようにいたします。それでは、失礼いたします」
もう一度頭を下げる江口に連れられるようにして美鶴は師長室を出た。


