まあ、いいか。
送るだけだし。
どうせ他の奴らも他の女達を送っていくんだろう。
彼女一人置いてくなんて、可哀相だし。
一応俺、レディファーストだし。
『行く?』
彼女はさっきの慣れた態度から、また最初に入って来た時のような態度に戻り、恥ずかしそうに頭を小さく振った。
そういうのは堅苦しい。
俺が、悪く見えてくる。
純粋なんて掛け離れた言葉だから。
『家、どこらへん?』
少しだけ後ろを歩く彼女に振り返り、話掛けた。
『えっと…南区…です』
しどろもどろになる彼女。
しかも敬語だし。
『んじゃ、こっから30分位だ?』
『はい…っ』
『あのさ?敬語やめない?さっきみたいに、タメ語でいいから』
『あっ…うん…』
彼女は少し落ち込んだような顔をした。
ちょっとキツかったかな?
『…き、緊張しちゃって!』
心配していたら彼女が、そう声をあげた。

