ああ…、そういうこと?
その子は前にれいちゃんに出会った店で紹介された女だった。
その子は俺の事を、好きだったっぽかった。
あの日、俺はれいちゃんの事で頭がいっぱいで…早々と一人先に帰った気がする。確かその前に2-2に分かれてデートするとか言ってたのに、すっかりそんな事も吹っ飛んで。
つまり、仕組まれた訳だ、俺は。
隣の奴を肘でつく。
『おい、仕組んだろ?』
『あぁ…だって優実ちゃんに頼まれちゃったからさ〜!ま、いいじゃん!可愛い子じゃんっ?』
そーゆー問題じゃねぇんだよ。
心の中で悪態をつき、口には出さなかった。
“本気”で好かれるのは嫌なんだよ。気ぃ重いし。めんどくさいし。
でもどうやら仕組みは徹底らしい。俺はこの子としか話せてない。
もうどうやら俺は、この子と決まっているらしい。
さっさと帰ってればよかった…。
そう思った。

