『あの…さ、あのあと…どうだった?』
ドクンッと心臓が脈打つ。
『あ〜?大変だったよ……澪は怒って、むくれて、泣いて…お前のフォローするとキレ出すし』
あー…うん。
すっごい予想出来る。
さすがはれいちゃん。
俺も、すごいとこ落ちたよね。
『…あっと、泣いてたって?』
『泣いてたっていうか悔し泣き?“竜くんには悪いけど、あんな奴に相談したあたしが馬鹿だった!!”とか』
“あんな奴”…っすか。
言っているれいちゃんをたやすく想像出来て、逆に笑いが込み上げて来た。
……上等。
今は“あんな奴”でいい。
これからもっと、存在を大きくしてくからさ。
『竜、おつかれさんっ』
『お前のせいだからな。覚えとけよ』
ああ、覚えとく。
れいちゃんを怒らせた分、
れいちゃんを笑顔にしたいから。

