あ、メロンソーダ終わったし…。
一人だとと広々している座席。その真ん中に俺は座って、テーブルに肘をつく。
あー……
今日これからバイトだ…。
――憂鬱さが増す。
ふと、彼女に小さく視線を向けると、怒ってるのがすぐに分かった。
わなわなと肩を震わせ、きっとまた俺は彼女に嫌われた。
『最低!!未来のこと、なんにも知らないくせに馬鹿にしないでっ!!』
テーブルをバンッとやって、立ち上がった。
周りの客が一斉に俺らを向いた。
彼女は我に帰ったようで、顔を真っ赤にさせ、急いで座った。
でもまだ、怒りは消えていないようだ。
『……俺、これからバイトあるし、帰るわ』
席を立ち上がって、自分の分のお金だけをテーブルに置く。
『あっ…悠…!』
竜は、驚いたように立ち上がる。
竜の横を通り過ぎながら、
『彼女のフォロー頑張って』
なるべく自然に聞こえるように呟いて、
ファミレスを出た。

