イケメンでも好みじゃない！

｢紗夢ー！たっだいまー！ねぇねぇ！聞きたいことがあんだけど！｣


｢なによ……てか、遅すぎー…｣


｢ごめんごめん！あ、はいっ｣


｢んー！やっぱコーラ最高！で？聞きたいことって何？｣


｢さっきね？黒髪イケメンにあったの！その人のこと知ってるかなー？って思って！｣


｢その人って多分、桜庭 蓮斗(れんと)君じゃない？｣


桜庭蓮斗……ふーん


｢で？その人がどうしたの？｣


｢いや、さっき会ってね？こんな人居たっけなー？って…｣


｢普通にいたわよ、同じクラスだし｣


え、同じクラス！？


知らなかった…


｢全く知らなかった…｣


｢莉羽、周りを見てないからね……｣


周りを見てないからって気づかないことってあるのかな？


｢そうかなあ？…でも！まあ、その人のこと分かったし！スッキリした！ありがとっ！｣


｢はいはーい。あ、これ、忠告しとくね、蓮斗君に恋心持っちゃダメよ？｣


｢え？なんでー？｣


｢……蓮斗君は普通に彼女を捨てられる人なの。だから、好きになって、彼女になっても、すぐ捨てられて、莉羽が傷つくだけよ。｣


…すぐ捨てる？

私が傷つくだけ？


｢そ、そんな人には見えなかったよ？｣


｢あの人は表と裏があるから。｣


…表と裏がある人間かあ。


蓮斗君……。