教室から出たって、変わらない。 廊下に居たって、どこに居たって、皆白い目を向ける。 理由があるわけじゃなくて。 少しでも避けたくて、目をぎゅっと瞑って耳を塞いでみるけど、頭から離れない。 人間の汚れた感情、腐った中身。 他の人には分からない、気付かない部分。 私にしか聞こえない。 じわじわ、少しづつ、精神を浸食していく。 うるさい。痛い。苦しい。 脳みそが裂ける。 「千里ちゃんだ。」