「……そうか。」

胸の内を明かし、感極まって泣く私の頭を、部長がポンポンと撫でる。
撫でるその手は優しく、温かい。

そうされるだけで、ほっとするような、心が温まるような気がした。




暫くして落ち着いた私は、現状を把握して、冷静さを取り戻す。

やってしまった……。

「と、取り乱してすみません!」

ギュっと目を瞑って頭を下げる私に、部長はついさっきと同じように、ポンっと頭を撫でた。

恐る恐る目を開けると……


「もう、怒ってない。」

そう言って穏やかに笑う部長が居た。