「私と一緒なんだから、大丈夫だろう。」
呆れたように部長が言う。
そういう問題じゃないんです、
私のビビリ度は、「きゃ〜、こわい!」なんていうレベルじゃないんです。雄叫びです。
なんてうだうだしていると、見かねた部長は、私の手を握って、ぐいっと引っ張った。
「これで行けるか?」
「行けません。」
即答するが、部長は鼻で笑うだけで、そのまま私をズルズルと入口へ引きずる。
マズい、怖い、帰りたい。
入口の時点で、既にその3単語が脳内を駆け巡る私は、情緒不安定だったのだろう。
「……部長、手だけじゃムリです。
腕掴んでいいですか、、、いや、もう、背中にへばり付いてていいですか!?」
そんなことを言い放った。

