「おいおい、私を勝手に異動させないでくれ。
この課は、今年も私が課長を務める。
皆、宜しく頼むよ。」

南課長が、笑いながらそう告げた。



「……よかったぁ、、、。」

雑誌企画課一同が、胸を撫で下ろした。


「でも、そうなると他の役職って何ですか?」

青山くんが、不思議そうに尋ねた。


確かに、雑誌企画課は課長とチーフくらいしか主な役職はない。

あとは、担当誌ごとにチームリーダーが決まるくらいで、それも毎年このタイミングではなかった。


となると、一体誰が変わるというのか。

疑問に思っていると、南課長が同じフロアの両隣に、目を向けた。


その合図で、同じように新体制の朝礼をしていた編集課、書籍・漫画企画課も静まる。