「どう思う?私、やっぱり頭硬いの?」

ランチの際、絢に思い切って相談してみる。

絢にだけは、仮恋人であることを正直に話した。当初はびっくりしていたが、最近では何故かすっかりノリノリで「なんか進展ないの!?」が口癖になってきている。


「硬いに決まってんでしょ!!!」


絢は、一連の話を聞いてキレ気味に返答する。
美人がキレると迫力あるなぁ…なんて呑気に考えていると、

「あんた、それだけ部長にドキドキさせてもらっておいて、記事が書けない上に、自分から動かないなんてバカじゃないの!?」


絢は早口で、そう捲し立てた。


自分から動くって……?



「朱里から、部長をドキドキさせるのよ。」