ホームへ向かうと、そこには 見覚えのある人が立っていた。 長身の大きな背中に呼びかける。 「水瀬部長!」 部長が驚いた表情で振り向いた。 「佐野…。お疲れ様、って飲んでたのか?」 「はい。同期で飲んでて。 部長は、残業ですか…?お疲れ様です。」 「そんなとこだ。 あぁ、南課長から聞いた。 例の"後れ毛"、役に立ったようだな。」 部長は、ニヤリと笑って言った。 「…はい。ありがとうございました! でも、今後はもっと本格的な記事書くので。」 負けてたまるかと、部長の目を見て告げる。