声のした方向へ振り返ると、
「水瀬チーフ……じゃない、えっと部長?」
「そうだ。今日から部長だな、佐野チーフ」
部長にそう呼ばれ、チーフになった実感が、今まで以上に押し寄せる。
「お疲れ様です。…何故ここへ?」
緊張しつつも、私はそう尋ねた。
「朝、ほとんどここに居られなかったから、
まぁ…事務的確認も含めて戻ってきた。
佐野は…残業か?相変わらず。」
「まぁ、そうですね…」
「その割に、今朝と雰囲気が違うようだが?」
水瀬部長の言葉で、今、自身が
シュシュを片手にはめ、髪を下ろしていることに気づいた。
「申し訳ありませんっ!お見苦しい…」
と、慌てて身だしなみを整えようとすると、

