「うん…自信が無かったんだよね。
でも、せっかく橘も言ってくれたんだし、
チーフになったからには、挑戦してみる。」
緊張した面持ちで、私はそう宣言した。
「おう!また今度、飲みに行こうぜ。
こんな記事、期待してる。」
最後に、あの『モテる女の仕草』のページをトントンと指で押さえ、橘は去った。
そのページに視線を落とし、考え込む。
「恋愛かぁ……。」
難しい。
何より、私が恋愛の楽しさを忘れているのが、大きな問題だった。
でも、橘の意見は最もだ。
自分でも薄々感じていた所を突かれた為、
やはり読者も感じているに違いない。
やるしかない。読者にもっと
『Venus』と共に、素敵な毎日を送ってほしい。

