「……私が好きなのは、貴方です。 もう上司としてじゃなく、尊敬だけじゃ、憧れだけじゃ足りないくらい、 水瀬部長、貴方が好きです。」 走ったせいか、緊張で速くなる鼓動のせいが、呼吸が上手くできない。 ただ、彼への気持ちと言葉だけが溢れ出す。 「だから、私を、本当の恋人にして下さい。」 言い切って、彼に真っ直ぐ視線を向けた瞬間。 ……私は部長の腕の中に居た。