《短編》翔ちゃんチョコだよちゃんと貰って?


今日は2月14日。



休み時間ごとに行きたい気持ちを押さえて押さえて待ち望んだ放課後がやっときた。


美味しいものは最後にとっておく派の私。
そんな自分を今すっごく悔やんでる。



だって遥か遠くの自分のクラスからドキドキで翔ちゃんのいるA組に来てみたら、教室前に女の子達がたくさんいるんだもん。


なんなのこれ!
開いた口がふさがらない。



同じ中学から一緒にこの高校に来て、親友でもあるなっちゃんがそんな私に気付いて教室から出て来た。



「どーしたの? 稀に見るレベル高めのアホヅラじゃん」


「なんなの? なっちゃんこれ何なの?」


独り言みたいに呟いたら、
あぁ、これね。
って彼女はクールに返事した。


「ちゃんと見といたほうがいいよ。これ毎年のことだからね。ちなみに第一波は昼休みに終了してる」


「毎年? この光景ってすでに昼休みにもあったの?」


チョコを手に教室をソワソワと覗きこむ女の子達は普段見慣れない顔も多くて、1年や3年のフロアからも来てるってわかる。