昇降口を出てまた走る。
外の風は冷たくて、指先がぐんぐん冷えていく。
すすった鼻はきっと赤いはず。
悲しくなってまたちょっと走る。
でもその途中で手首を掴まれた。
「なんで逃げんだよ、勝手に一人で帰んなって」
少し息を弾ませた翔ちゃんが、困惑の表情を浮かべてる。
「だって、どこにも居場所がなかったんだもん」
わたし彼女なのに、全然まったく居場所がなかったんだもん!
こころの中で繰り返したらまた泣けてきた。
手首を掴んでる翔ちゃんのあったかい手がやけに憎たらしい。大好きなのに、憎たらしい。
「何言ってんの? 普通に堂々としてろって」
「無理だよ、だって翔ちゃん女の子に囲まれちゃってんだもん!」
「それがなんだよ。普通に突っ切って来たらいいじゃん」
「なにそれ? 人の気も知らないで!」
翔ちゃんのバレンタインの日常なんてやっぱり知りたくなかった。自信なんかみるみるしぼんでいく。
「俺、放課後すっげー楽しみにしてたんだけど」
「チョコくれる子なんて他にいっぱいいるじゃん!」
なんて可愛くないセリフ。
翔ちゃんは呆れたのか私を掴んでいた手をほどいた。
外の風は冷たくて、指先がぐんぐん冷えていく。
すすった鼻はきっと赤いはず。
悲しくなってまたちょっと走る。
でもその途中で手首を掴まれた。
「なんで逃げんだよ、勝手に一人で帰んなって」
少し息を弾ませた翔ちゃんが、困惑の表情を浮かべてる。
「だって、どこにも居場所がなかったんだもん」
わたし彼女なのに、全然まったく居場所がなかったんだもん!
こころの中で繰り返したらまた泣けてきた。
手首を掴んでる翔ちゃんのあったかい手がやけに憎たらしい。大好きなのに、憎たらしい。
「何言ってんの? 普通に堂々としてろって」
「無理だよ、だって翔ちゃん女の子に囲まれちゃってんだもん!」
「それがなんだよ。普通に突っ切って来たらいいじゃん」
「なにそれ? 人の気も知らないで!」
翔ちゃんのバレンタインの日常なんてやっぱり知りたくなかった。自信なんかみるみるしぼんでいく。
「俺、放課後すっげー楽しみにしてたんだけど」
「チョコくれる子なんて他にいっぱいいるじゃん!」
なんて可愛くないセリフ。
翔ちゃんは呆れたのか私を掴んでいた手をほどいた。



