その人が、あまりにものほほーんとしたような顔をしていた為、挨拶をするのを忘れていた。
隣でサツキちゃんがハッとしたかのように
「こ、こんにちは」
と、おどけた感じで挨拶をした。
私は、その時は結局
挨拶をしないままサツキちゃんと一緒に2階へ上がった。
ちなみに2階には長机と椅子が置いてある。
結構広い部屋だったため、
思わずその部屋に入った瞬間
「意外と広い...」
とかなり大きな声で言ってしまった。
その私の反応に、サツキちゃんが隣でケタケタ笑う。
「てか、もんなちゃんってさっきあの癒し系教官の人(鈴木さん)に挨拶してなかったでしょ〜?」
「い、癒し系教官って(笑)」
「だって、思わなかった?
めっちゃタレ目で雰囲気がのほほーんとしててさ!!あんなゆるキャラいそうだよね〜!!」
「あ、確かにそれは思った(笑)!!
なんか、思わず挨拶するの忘れちゃってた。」
「もー、だめだよ〜挨拶しなきゃ。
あの人が今日、私達の担当をする教官だったらどーすんの(笑)」
「...あっ(笑)
でも、あの癒し系教官...鈴木さんってまだ見習いとかじゃないの?」

