この気持ちは友愛、だと思う










「あ~、やっぱ地元やな!」


大阪駅。
ごっちゃごちゃに溢れる人、人、人。

向こうの人混みとなんら変わらんような気もするけど、空気が違って“帰ってきた!”って感じがする。

携帯を取り出してリダイアルの上から二番目のヤツにコールする。
出んわけがない。
だって今日は祭日で仕事は休み。

完全な出不精やから確実に出る。


《……もしもし?》


声の主は今起きました、とでも言いたげな声。

もう10時にもなんのに何時まで寝てんねん。


「1時間後、いつもんとこで集合」

《え、え、無理!1時間とか絶っ、》


これで嫌でも目覚める。
時計を確認して、いつもの待ち合わせ場所に向かう。

今日は何食べようかなー、って考えてる時間が一番幸せ。
食べることは人間の欲求で我慢することが一番難しいってゆうし、俺は今めっちゃ腹減ってる。


「やっぱり30分後にしとけばよかった」


グルグルなる腹を押さえながら重たいギターを背負い直して再び歩き出す。