「理人さんっ…う、嬉しい!!自分の写真が人の手によって生まれ変わったみたいで!!」



「琴音ちゃんのそんな嬉しそうな顔を見れただけで僕もうれしいよ。そうだ。この絵も琴音ちゃんの撮った写真と一緒にアップしようか」


「うん!!」



 わたしは理人さんの絵のことで頭がいっぱいになっていたので写真の心配が心の片隅へと追いやられていた。



 その心配が再び中心へと引き戻されたのは、理人さんの手が止まったからだ。



 理人さんの手が止まり、じっと画面を見つめるのでわたしは不思議に思い理人さんと同じように画面と覗き込んだ。



 そこには今日、わたしが撮ったあの写真があった。



「琴音ちゃん、これ誰?なんでこの場所にいるの?」



 理人さんは笑って尋ねた。



 でも……



 それは表情だけで、雰囲気や目は全く笑っていなかった。



 わたしに対してなのか、写真に写る彼に対してなのか、どことなく理人さんが怒っているように感じ、わたしは初めて理人さんを……




  怖いと思った……