「へぇ。いいチャンスじゃん。
出してみなよ、期限までまだ余裕あるし」
「へっ…!?無理無理!?
これ親の許可いるみたいだし……!」
「壁があるなら、壊すか乗り越えるしかない」
「で、でも……」
どうせ、また現実的なことを言われて辛い思いをするだけ……
「俺も一緒に頼みに行くから」
「え?」
要くんの言葉に思わず自分の耳を疑った。
そんなあたしなんてお構いなく、言葉を続ける彼
「お前の夢は俺の夢ってやつ?」
ハハッ、なんかキモイ?なんて短く笑いながらいう要くん。
きっと、わたしを勇気づけるために言ってくれたんだと思う。
要くんは優しいからね。



