【完】幸せは透明度100%





みんな眩しいぐらいの笑顔を浮かべて、本当に生き生きとしていて、目を奪われ、自分もできることならそうなりたい、という気持ちが胸に芽生え始める。



「そっか…勝手に連れてきてごめん。

でも、簡単に諦めて欲しくなかった」



遠慮がちにそれでも真剣にいう彼にわたしの胸はジワリジワリと熱くなっていく。


ここに、支えてくれる人がいる。
一人じゃない、わたしには彼がいる。



「わたし…やっぱりデザイナーになりたい」



ここに来たことでその想いがよりいっそう強くなった。


わたしが本当にやりたいことは、見放されるのが怖くて親の言いなりになって弁護士になることじゃなくて、

自分の大好きな服を試行錯誤してデザインして
そのデザインした服を着て笑顔になってくれる人を見たい。