部屋に入るとすぐにガチャと鍵をかけた。
そして、ドアにもたれてズルズルとしゃがみ込む。
結局……ダメだった。
わたしの思いや願いはあの人たちには何一つ届きもしなかった。
真っ暗な部屋の中。
まるで今のわたしの気持ちのようだ。
光が見えなくて、白だった世界が今は真っ黒。
せっかく色づいていたのに今はそれすら塗りつぶされてしまって完全にこの前までのわたしに戻っている。
手に持っていた模試の結果をじっと見つめる。
こんなの受けたくなかった…っ。
受けなかったら、比較されなくて済むのに…!
悔しさや虚しさ、切なさに襲われて手に力が入り、紙にクシャリとシワがよる。
もう考えることをやめ、感情のままにその憎い紙たちをビリリリリッと音を出しながら豪快に破る。
不思議とそれが快感だった。
その瞬間だけ、自由になれた気がして初めて親には見えない反抗をした。
でも、それは本当に一瞬のことで無残な姿になった紙たちをみるとわたしは何がしたいんだろう……とまた頭を悩ませなければならない。
どうしたらいいの……?もう分からないよ。
助けて……助けてよ、誰か。
────プルルルルッ
ポケットに閉まっていたスマホが突然震えて取り出すとそこに表示されていた人の名前を見てわたしの胸はドクンッと高鳴った。



