そんなわたしの願いも虚しくお父さんは険しい顔つきで口を開いた。
「純恋、好きなことを仕事にするのは難しい。ましてや、デザイナーなんて才能が必要だろ?」
だから、そんなの分かってるってば。
それでも挑戦してみたいんだよ。
少しでも可能性があるなら……
無理って決めつけてたら何も始まらない。
そんなふうなことを要くんが言ってた。
「うん…」
「言い方がきついかもしれないが、
お前にその才能はないと父さんは思う」
静かなリビングにお父さんの声だけが永遠と繰り返し響いて、わたしの心の傷を酷くえぐり、
淡い期待や自信全てを鋭利な言葉の刃物で残酷なまでに切り刻まれてボロボロになっていく。



